日本企業による海外企業のM&A(合併.買収)が急増している。2008年度
の総額は8月までで4兆5千600億円に上り、年間ベースで既に過去二番目
の水準に達した。伸びの鈍い国内市場から成長率の高い海外へ大手がこぞって
収益の軸足を移している。株安、金融不安、資源高、主要輸出先の米景気急減速
等、不安材料を抱えながらも、08年三月期までの六年連続増益でため込んだ
上場企業の手元資金が60兆円を越す。借金が少ない日本企業の財務力が
国際比較で強まっているうえ、サブプライムローンの破綻から海外株安の影響で
外国企業を買いやすくなっている。今までも世界のどこかでバブルが弾けては
再生を繰り返してきた世界経済、バブル崩壊ものりきった日本企業。
08年3月期には日本製造業の海外売上高比率は過去最高の45%に達した。
今回の増加局面は、今までとは違いシェアや技術獲得を狙った海外で稼ぐのが反映したもの。
生き残りをかけた日本企業の戦略がんば、がんば今までとは違う日本企業の動向見逃せません